所十三の「恐竜漫画描いてます」

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<<   作成日時 : 2007/03/30 06:15   >>

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今、30話目のラスト1ページ(見開きだから2ページかな?)をヨメが仕上げてくれてます。

30話、けっこう描きましたね。でも、まだまだ先は長い…というか、長く続いてくれることを祈ってます(笑)。

かなり前に仕事場のリビングルームを見て頂きましたが、その時ついでに撮ったボクの机のまわりの写真を30話目の原稿アップ記念(?)に見て頂こうかな…と。

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まさに『ユタ』が描かれる現場。机とその周りです。恐竜を描くのに必要な資料をコピーしてベタベタ貼ってます。グレゴリー・ポールさん(ギガスのグレゴ隊長は彼の名前をもじったものです)が描いた骨格図が多いですね。でも、彼の描く骨格はかっこ良すぎるので、そのままは使いません。

獣脚類の腹肋骨のラインに関して彼は、よりスマートに見せるためか、グニャリとS字に曲がった復元をしていますが、ボクは産状化石の形のままデップリさせてます。

でも、死後にお腹が腐敗ガスで膨張したせいで腹肋骨の並び形が変わってしまうってこともあるのかもしれません。ガスでパンパンに膨れた状態で化石化するからお腹がデップリしてるように見えるとか…?いや、G・ポールさんがそんなこと主張してるかどうかは知らないんですけどね。

彼のカッコいい復元が「間違ってる。」とは言いたくないんです。ただ、ボクは彼の絵をそのまま採用しないというだけで…。

恐竜仲間の菅谷 中くんの恐竜カード「スーパーカード図鑑 超リアル 恐竜の世界」も使わせて頂いてます。

机の上の原稿はその時描いてたトーマ・サクスリー将軍ですね。彼の名前は「進化論の番犬」とか「ダーウィンのブルドッグ」とか言われたというサー・トーマス・ヘンリー・ハクスリーからとりました。息子のアンリはヘンリーのフランス語読みですね。





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机の左にはTVがあります。最近液晶の薄型テレビを買いました。おかげでテレビの前にも資料を置くスペースが出来ました。

山崎繁さんが海洋堂に在籍されてた頃、原型を担当した恐竜の頭骨シリーズが見えます。ジサマやT-rexを描く時、重宝してます。小さくて丈夫、なにより好きな方が作ったものは多少デフォルメされてても正確な形が推測できますから。

パキリノサウルスの頭骨は、ワン・フェスかなにかで買ったんだと思うんですが、これもかなり作り込んだ素晴らしい物です。

カマラサウルスのフィギュアは松村しのぶさん原型の海洋堂のもの。

トリケラトプスは徳川宏和くんが原型を担当したセガのクレーンゲームの景品です。この商品の着色の仕事に携わらせて頂いた関係で無着色のものを頂きました。

人体模型は、ツーソンショーで買った通称「筋骨くん」です。良い面構えでしょ?夜、暗い所に立たせとくとなかなかの迫力があります。





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机の右側の本棚です。一番よく利用するのがここに並んだ『恐竜学最前線』や『Dino Press』、『DINOSAURS THE ENCYCLOPEDIA』といった本です。

ボクが恐竜に興味を持ち始めた頃、学研から『恐竜学最前線』が創刊されたことは本当に幸せなコトだったと思ってます。この本のおかげで今のボク、そして『DINO2』や『ユタ』があるといっても過言ではありません。

あ、この話をしだすと、つい興奮してしまいますし、結果やたら長い話になってしまいそうなのでまたの機会にしますが、この本を創り、その後『Dino Press』をオーロラ・オーバル社から出版された、故 井上正昭編集長には心から感謝しています。

もし許されるなら『DINO2』も『ユタ』も編集長が創られたあの雑誌達の遺伝子を受け継いだ作品だ…と言いたいくらいです。

ありがとうございました。

『DINOSAURS …』は洋書なので読むのはひと苦労なんですが、恐竜のデータに関しては最強の本と言えるんじゃないでしょうか。サプリメントとして、次々に記載される新しい恐竜や情報が紹介されるのもすごく助かります。




オマケです。


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ステゴサウルスの時に紹介したレリーフと同じ建物のトリケラトプスです。

この古式ゆかしき姿に惹かれます。

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コメント(11件)

内 容 ニックネーム/日時
お仕事の場なのにとても楽しそうに見えてしまいます(笑)
自分だったら書籍を手に取ったら読み耽りそうです。

話変わりますがクリップボードの中心に貼られているのはアラモサウルスですかね。
成体と亜成体に見えますが、両者共に全身骨格が見つかっているのでしょうか?
カワタカ
2007/03/31 10:34
>カワタカさん
>お仕事の場なのにとても楽しそうに見えてしまいます

実際楽しいです。仕事さえしてなければ(笑)。

>クリップボードの中心

はい。アラモサウルスです。

成体と亜成体の骨格図ですが、この図を見ると全身骨格が見つかってるかのごとく見えますよね。でも残念ながら断片的な化石しか見つかってないようです。

ニューメキシコ、ユタ、テキサス、ワイオミングから少しずつ掘り出されてる化石を他の様々なティタノサウルス類の標本と比較しながら類推した図版でしょう。

でもティタノサウルス類って、ゴンドワナ、ローラシアを問わず分布してて、かなりバリエーションがありそうですから、真実の姿に辿り着くのは容易じゃないでしょうね。

所 十三
2007/04/01 04:50
いまや絶版になり法外な値段のついたG・ポールの恐竜骨格図録。やはり所先生は持っていらっしゃるのですね!?羨ましいっ(笑)。

SEGAのクレーンゲームの恐竜模型…恐竜キングのやつですね。そう言えば同じSEGAの景品で『ティラノサウルス・ハイグレードフィギュア』と言うものに所先生の名前がありましたけど…監修したんですか?

ここでユタが生まれるんですね…まさに仕事場。当たり前ですがさすがプロって感じの机ですね(笑)。
夜月十五夜
2007/04/01 23:53
>夜月さん
>いまや絶版になり法外な値段のついた…

そうなんですか。大事にしなくちゃ…って、もうボロボロですけど(笑)。

>…恐竜キングのやつ…

じゃなくて、「SEGAの景品で『ティラノサウルス・ハイグレードフィギュア』と言うものに…」のトリケラトプス版です。

SEGAさんにはご縁があって、三国志のカードでも絵を描かせて頂きました。『特攻の拓』に登場する武丸くんのイメージで…というリクエストだったんですが、ヤンキータイプの髪型を兜のデザインに取り入れたりして結構楽しみました。そのキャラが乗る単車(インパルス)のイメージで鎧の各所に使った日章旗(軍艦旗)のデザインは、台湾でも発売する関係で赤白を赤黒にCG処理したようなんですが、うまくいったのかなぁ?サンプルを未だにもらってないからわかんないんだけど…。

政治評論家が「大東亜戦争に文句を言うのは中国本土だけで、台湾は何も言わない」なんて言ってるのを聞いたことがありますが、どうやらウソみたいですね。

>ここでユタが生まれるんですね…まさに仕事場。

汚いでしょう?現実はこんなもんです(笑)。
所 十三
2007/04/02 03:28
ご質問にお答えいただいてありがとうございます。
やはり全身骨格は見つかっていませんか。
恐竜博2006の公式サイトの説明文でアラモ展示と書いてあるのを見た時は「遂にティラノと並べてみられる!」とはしゃいだんですが・・・
実際は言うまでもないですね。
のび太の恐竜やリトルフットを見て育った私としては是非この組み合わせを見たい物です(笑)

>かなりバリエーションがありそうですから、真実の姿に辿り着くのは容易じゃないでしょうね。
本当に大きさから外観まで多種多様ですよね。
単純に頭骨だけ並べても自分には何処に接点があるのか分からなくないぐらいですよ。
カワタカ
2007/04/02 11:55
先生、お久しぶりです。熊本の足立瑛彦です。「ユタ」を毎号楽しく拝読いたしております。
 さて、白亜紀の竜脚類についての質問がありますが、「ユタ」では、先生は「北米の白亜紀の竜脚類はアラモサウルスを残して衰退した。」とかいていらっしゃったと思いますが、僕は、少なくともブラキオやカマラの仲間は絶滅していなかったと考えます。頑丈なあごと歯を持つ彼らなら、硬い針葉樹の枝や葉も食えたでしょうし、何よりも背が高いので他の植物食恐竜とすみわけできます。
 また、ジュラ紀にはトルヴォやサウロファガナのような巨大獣脚類がいましたし、それにみあうセイスモのような大物もいました。それを考えると、白亜紀の北米に竜脚類が1種類しかいないのは変だと思うのですが、いかがでしょうか?
足立瑛彦
2007/04/08 14:30
>足立くん

お久しぶりです。

>少なくともブラキオやカマラの仲間は絶滅していなかった…

もちろん、化石の残らない環境もあるので「生き残っていなかった」とは断定できません。でも、証拠もないのに、理屈だけで「生き残っていた」とは言えないんです。

>頑丈なあごと歯を持つ彼らなら…

じゃあ、理屈を考える前に、少し想像力を膨らませてみようか?まず時間の長さを思い描こう!

北米で竜脚類が繁栄していたのはジュラ紀後期、いまから約1億5000万年くらい前。アラモサウルスの時代は約7000万年前だから、その間には8000万年という時間が流れてる。

これは、白亜紀末に恐竜が滅びてから今現在までの6550万年間よりもずーっと長い時間だってことだ。

(続く)
所 十三
2007/04/09 06:18
6550万年前、立派なデンタルバッテリーを備えて竜脚類よりずっと植物を噛み潰す能力があったとされるカモハシリュウも6550万年後の今生き残ってないんだから、歯や顎の丈夫さだけじゃ数千万年の間に起きるいろいろな環境変化を乗り越えることはできないんじゃないかな?

ほんの1万年くらい前まで北米にいたラクダや野生の馬(いまアメリカにいるウマは、大航海時代にヨーロッパから持ち込まれたもの)も、頑丈な顎や歯を持ってたのに、野牛(バッファロー)や枝角羚羊(プロングホーン)との生存競争に敗れて北アメリカでは絶滅し、南米やアジアに渡ったものだけが生き残ってる…なんてこともある。

北米の竜脚類が白亜紀に入ってから大繁栄したイグアノドンなどの鳥脚類に圧されて姿を消したとしてもおかしくはないんじゃないかな?

でも、こういった疑問はとっても大事。疑問を感じて自分なりの考えを見つけ出すことは、とても大切です。

恐竜も含め、動物の絶滅ってのはホントに不思議で、なかなか理屈じゃ説明できないことも多いから、頭を柔軟にしていろんな考え方をしてみると楽しいと思います。


所 十三
2007/04/09 06:50
ちなみに、アラモサウルスはジュラ紀の北米産竜脚類の生き残りではなく、南米で独自に進化を続けたティタノサウルス類が白亜紀末になってから北米に渡ったものだとされてます。

ティタノサウルス類がアフリカ、インド、オーストラリアや南米で生き延びただけでなく、後にアジアや白亜紀末の北米にまで進出したことを考えると、竜脚類自体は恐竜の中ではかなり成功したグループの一つと言って良いんじゃないでしょうか。


所 十三
2007/04/09 07:13
お教えいただき、ありがとうございました。僕は何もわかってませんなぁ。
 ちなみに、先生もご存知だと思いますが、この4年近く、御船ではテリジノの仲間の化石が2点ほど発掘されています。何回も質問して申し訳ございませんが、テリジノの仲間の中で、なぜテリジノサウルス・ケロニフォルミスのみ、70cmにおよぶ長い爪をそなえているのでしょうか?アラシャやネイモンゴ、エルリアンを見ると、あまり爪は長くありません。やはり先生のおっしゃるとおり、武器だったのでしょうか。一時期、カスタネットのごとく、がちがち言わせて敵を退散させた、とも考えましたが、それくらいで逃げていくほど肉食恐竜はやわでないので、その考えはボツにしました。
足立瑛彦
2007/04/15 13:55
>足立君
>なぜテリジノサウルス・ケロニフォルミスのみ…

もちろん真実はわかりません。

『ユタ』では、ゴルゴキッズの口に突き刺す武器として使ったり、「がちがち」ではありませんでしたが「バランバラン」と音をたてて相手を威嚇する場面もありますし、杖の代わりに地面についたりと、いろいろ便利な道具として描きました。

「杖の代わり」ってのを説明すると…テリジノサウルスが、他のテリジノサウルス類と違うのは、やはりその体の巨大さだと思うんです。その体重の増加を考えると、二足歩行が厳しくなって、長い腕と長い爪を地面につくことで体重を分散させた可能性もあると思ったんです。…で、登場シーンのような姿勢をとらせてみました。


他にも、例えば、彼らの生活空間を水辺だと仮定すれば、ぬかるみを進むために手足の面積を広げたのかも(テリジノサウルス類のエルリコサウルスは足の末節骨も幅が広くて長い)…なんて考えることもできるし、いろいろ想像して楽しんでみてはいかがでしょう?

所 十三
2007/04/15 23:04

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