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恐れ多くも、世界最古の海亀サンタナケリスを記載し、業界では「亀仙人」とも呼ばれる平山廉先生から、最近先生が上梓された『カメのきた道-甲羅に秘められた2億年の生命進化-』(NHKブックス)を送って頂きました。何とお礼を申し上げて良いやら。とりあえず、こちらで本のご紹介だけでも…と。 昨日届いたばかりで、まだ読み始めたばかりなんですが、これがホントに面白い!カメという極めて特殊な生物の進化の歴史が面白くないわけがない。少しでも古生物に興味のある方なら是非!って感じですね。ボクももう一冊ちゃんと買います! いつも思うんですが、平山先生の本って、一般の読者への配慮が行き届いていて、活字の苦手なボクでも入り込みやすいんですよね。いや先が楽しみです。仕事のスケジュールに影響しないと良いんですが…(笑)。 原始的なウミガメ、プロトステガの骨格レプ(福井県立恐竜博物館) 前々から先生にお伺いしたいと思いながら、いつも別の楽しい話題をふられて、なかなか訊けずにいた疑問があるんですが、それについて何か書かれていないか?と目次を頼りに「謎だらけの起源」という章の「カメの甲羅はなぜできた」という一説をまず読みました。 実は、ボクの疑問はこの甲羅のできた理由なんです。一般的には「甲羅は体を守るため」…となるわけで、それはそれで「甲羅が発達した理由」として、その通りだとは思うんですが、でも、「甲羅が生まれた理由」はもしかしたら、水圧と関係があるんじゃないか?…っていう疑問をかなり前から抱えているんです。 きっかけは、古生代の大型両生類の肋骨がやけに幅広で、おまけに鳥のような鈎状突起までついてるのを見た時でした。「これって水圧から内臓を守るためのものかなぁ?」なんて漠然と感じたんです。 …でその後、カナダのロイヤル・ティレル博物館で首の短いタイプのクビナガリュウの腹がやたら頑丈に胸骨や腹肋骨で覆われてるのを見て「これも、もしかして水圧対策?」と考えてたら、ツーソンでスゴく保存状態の良いチャンプソサウルスの化石が出てて、こいつがまたビックリするほど腹肋骨が発達してたんです。細い腹肋骨を編み込んだ甲羅みたいに…。 そういえばカメとは関係ないプラコドゥスみたいな板歯類も甲羅を持つ水棲爬虫類です。 もしかしたら甲羅の起源は、もともと水圧から内臓を守るための箱だったんじゃないのかな?なんて思えて来たんですよね。 じゃ、もしかして、デスマトスクスみたいなアエトサウルス類も祖先は水棲生物だったりして…なんて考えたのが『DINO2』を描き始めた頃。 でも当時丁度、取材という形で伺った先生のご自宅で、最古のカメと言われていたプロガノケリスは完全な陸生動物だという話を聞いて「あれ?やっぱ違うのかな?」と…それでも一応「プロガノケリスの甲羅って平たくてあんまり現生のリクガメに似てませんよね?」と尋ねたら「パンケーキリクガメみたいに平べったいリクガメもいるよ。」と言われて、さすがに素人の思いつきを話せる状況じゃなくなりました。 専門家に言わせれば馬鹿げた話という事になるかもしれません。水棲生物でも、ワニの肋骨や腹肋骨が発達してるなんて話は聞かないし、カエルなんか肋骨自体が殆どありませんから。 でもワニには堅い鱗板があるし、カエルだって肋骨が無い事自体、なんか水圧と関係がありそうで怪しい…なんて根拠のない妄想まで湧いて来たり…(笑)。 岐阜県高山市荘川で見つかった白亜紀前期のシンチャンケリス類の骨格レプ。『カメのきた道』115ページにも出てくる素晴らしい保存状態のカメ化石です。よく見ると甲羅の上に完全な頭骨が乗ってるのがわかります。 結果として、先生の本の中では、プロガノケリスの段階でもう完全なカメになってるのでその前の進化は今後の研究を待つしかない…といった形でまとめられていたのでボクの疑問は疑問のまま。もしかしたらプロガノケリスが陸の生活に適応する前に水の中で甲羅の原型を獲得したカメの祖先がいたかも…なんてね。 取材当時はまだ、平山先生とお会いしてまもなくの頃だったので、今ほど図々しくお話する勇気もなかったんですが、今はもう先生が素人の戯言にも笑ってつきあって下さる方だとわかってるので近いうちに是非。 ちなみに表紙カバーは白地にホシガメ模様のメイオラニア。絵は、中のカラーイラストや挿絵も含め、そのほとんどがお馴染み小田隆さんの筆によるものです。 オマケは獣脚類の頭骨の続きでケラトサウルスを ケラトサウルスの頭骨レプ(いわき市石炭化石館) これが模式標本だったっけ? ケラトサウルスの亜成体の頭骨本物。(ツーソンショー) 最近あちこちの恐竜展で見かけるちょっと小型のケラトサウルスが、この標本の全身骨格レプリカです。 上の標本の全身骨格がどの程度見つかってるのかを示した図です。 赤い部分が見つかった部位。恐竜展に展示されてる全身骨格レプや、それを元にした生体復元模型の腕がやけに大きくてカッコ良いのは、見つかってないから、適当なサイズに勝手に創っちゃってるからです。 |
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| 内 容 | ニックネーム/日時 |
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これは良さそうな本ですね。地方でも週末には入荷するかな? |
モルモル 2007/10/30 21:36 |
いろいろと書店を見て回っては見たのですが残念なことにかなり大きい所でも見つけられませんでした。都心の大規模書店にでも行かないと無理ですかね。 |
古生物大好き 2007/10/31 22:44 |
この間池袋の本屋で見ました、今度購入したいと思います。 |
夜月十五夜 2007/11/01 08:51 |
そもそも亀の起源というのは陸生なのか水生なのかですね? |
K−1 2007/11/02 01:33 |
>モルモルさん |
所 十三 2007/11/02 03:27 |
>夜月さん |
所 十三 2007/11/02 03:49 |
>K-1さん |
所 十三 2007/11/02 04:23 |
無事入手できました。恐竜に含めるのは無しとしても何とかカメの原型となる動物の化石が見つかってほしいですね。 |
モルモル 2007/11/04 19:21 |
液体と固体の圧力による体積変化は事実上無視しうるので、肺以外の内臓は圧力に抗して固い箱に収める必要はありません。例えば、水で満たした風船を海に沈めてもまったく変化はありません。肺にしても、体積変化を許す柔らかい構造ならまず問題はありません。だいいち、肺を体積変化できないようにしてしまったら呼吸できませんからね。 |
kurt 2007/11/05 16:14 |
申し訳ありません、上のコメントは大変な勘違いによるものでした。 |
モルモル 2007/11/05 20:42 |
>kurt先生 |
所 十三 2007/11/08 14:15 |
ちょっと誤解があるかもしれないので、念のため書いておきますと「肺の空気を吐き出しさえすれば、水圧を気にする必要は無い」ではなくて、空気を吐き出さなくても潜水すれば水圧で肺は縮むので、その体積変化に耐えうる柔軟な体の構造であれば問題ないということです。息を吐いて潜水すると肺はもっと小さくなるので、肺を過収縮から守るには吐かないほうが得策です。 |
kurt 2007/11/08 16:37 |
魚竜やケイチョウサウルス以外の水生爬虫類の肋骨はどんなものかよく知らないのですが、魚竜の細くて数の多い肋骨はもしかしたら体積変化に耐えうる柔軟性と関係があるかもしれませんね。 |
kurt 2007/11/08 16:38 |
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