所十三の「恐竜漫画描いてます」

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zoom RSS ヒトモドキ達について

<<   作成日時 : 2008/05/21 02:43   >>

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たまには漫画家のブログらしく作品に関する話題も…と思い、『ユタ』の後半に登場しはじめたヒトモドキ達について、裏設定など出来る範囲でお話しようと思います。




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屋上で咲いたオオヤマレンゲ。中生代から続くモクレンの系譜です。茶花として重宝するので育てています。






彼ら擬人(ヒトモドキ)は今後『D-zoic』という物語の核の一つとも言える存在です。「擬人」の読み方はボクとしては「ぎにん」としたいんですが、「ぎじん」とルビがふられていてとまどっています。時々出版社のコードの関係で思い通りの読み方に出来ないことがあるんですが、この場合もそうだったんでしょうか?「擬人化」という言葉が日本語にあるのでそこに引っかかってしまうのかもしれません。

この出版社や新聞社のコードってけっこう厄介なんですよね。例えば中国古生物学界の重鎮、董枝明先生にしても、中日新聞では中国語読みの「ドン・チミン」、以前お世話になった日経新聞では日本語的に「とう しめい」だったりして子供達が混乱しないかと心配になりました。

いくらティラ「ン」ノサウルスが正確な読み方だといっても、ティラノサウルスはゆずれないという新聞社があって、ティランノサウルス派の先生と喧嘩したとか…(笑)。

この擬人の件は、まだ担当さんに確認してないんですが、もしかしたら単行本ではこっそり替えてもらうかもしれません。






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これまたモクレンの仲間カラタネオガタマの木。神社仏閣によく植えられるオガタマ(招霊)の木に近縁ですが中国原産なので唐種と付きます。これは三田の「ひとはく」に行くついでに寄った京都の宇治に咲いていたものです。








さて話が横道に逸れましたが、この世界のホモ・サピエンスがナノス、ギガス、コモンズに分けられるように、この擬人達(ホミムス)も、小型のサウロピテクス、大型のサウロアントロプス、中型のサウロモス(サウロホモス)そしてヒトとほとんど変わらない姿で生まれて来るエルフォイデスなどに分けてみました。でも、これは決して学名ではありません。彼らを自然界の生物にあてはめれば、全て同じ大母ガイアスから生まれた同属同種の生物のはずですからね。あくまで便宜上、冥王国の三賢人が名付けただけのものです。

わかりやすく言えば、チワワもセントバーナードもブルドッグも姿形や名前(犬種名)は違えど、生物学上はみんな同属同種のCanis familiarisってところでしょうか。でもセントバーナードはけしてチワワを産まない…という点にホミムスとは大きな差異がありますね。

語源はお察しのとおりラテン語です。サウロは「トカゲ」、ピテクスは「猿」、アントロプスは「原人」といったところでしょうか?ホモは「ヒト」、エルフォイデスはちょっとファンタジーらしく「エルフに似たもの」という意味のつもりの造語です。ミムスはもちろん「擬き」ですね。

そういえばボクが高校の頃の教科書にあった「ピテカントロプス・エレクトス」は、ピテク(猿)アントロプス(人)・エレクト(直立)ス…ってことで「直立猿人」なんて憶えたもんですが、コレってもう無効名なんですよね?今じゃ味も素っ気も無い「ホモ・エレクトス」なんて名前になっちゃって…、「直立人」じゃ全然つまんないじゃないですか。かつての「ブロントザウルス」に近い失望感を感じます(笑)。

そうすると、あの「たま」の名曲はどうなっちゃうんでしょうか?今日人類が初めて木星に着いても、ピテカントロプスになる日は近づかないってことに?まぁ最後の「猿になるよぉ〜」のくだりが「ホモになるよぉ〜」となったら、ある意味、よりシュールな歌詞になるようにも思えますが…。

すみません。今日はヤケに話が脱線しますね。







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以前にもご紹介したかと思いますが、『ユタ』や『D-zoic』の背景にもよく登場する白亜紀後期の北米産モクレンの一種、アルカエアントゥス。福井県立恐竜博物館に展示されている復元模型です。







…で、このヒトモドキ達の中に名前のあるキャラクターもチラホラ出て来てますが、こちらは恐竜を産出する地層の名前を持って来て名付けさせてもらいました。

ランスやヘルクリークは北米の有名なマーストリヒト期(つまり『ユタ』の舞台になってる時代)の地層です。ナノティランヌスの種小名ランケンシスは、ランスエンシス(ランス層のもの)って意味です。

ランスくんの手下のような役目をする女の子(?)サウロピテクス・フェアロイデスのテトリは日本の手取層(白亜紀前期)から…あれ?このキャラの名前は既刊号ではまだ出てなかったっけ?まぁ良いや。隠すほどのことじゃないし(笑)。「妖精みたいな」…という意味を込めて「フェアロイデス」大型のものは「サウロアントロプス・ティタノイデス」とでもしようかと考えてます。タイタン(巨神)みたいなって意味ですね。

新しい登場人物の名前の由来も近いうちに記事にしなくちゃいけませんね。

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コメント(12件)

内 容 ニックネーム/日時
今まで恐竜人間に関してはなぞだらけでしたが、これで少しやつらが何者かわかりました。
 ところで、話は変わりますが、以前先生に竜脚類の特集をしてくれとお願いしまして、竜脚類の歯の磨耗痕を見て考えたのですが、先生が角竜雑食説を唱えていらっしゃるのと同様、僕はカモノハシ竜も雑食ではなかったかと考えています。
足立瑛彦
2008/05/25 17:42
というのも、カモノハシ竜のデンタルバッテリーは植物を噛み切るには便利ですが、かみ合わせの部分の面積が広すぎてかえって植物を咀嚼するのにふべんだからです。以前、御船の博物館でコリトサウルスの下あごを観察しましたが、歯全体がはさみのようにむしろ「噛み切り型」であることから、またランべオサウルス亜科のあのとさかは角竜の角やフリルと同様に、植物のみであのとさかを形成するのは困難であろうと思われるからです。もっと言うならば中生代全般を通してまともに咀嚼のできた恐竜はイグアノドンぐらいしかなかったと考えていますが、いかがでしょうか?
足立瑛彦
2008/05/25 17:59
>足立くん

こりゃまた思い切った仮説を考えたね(笑)。
噛み合わせ部分の面積が広ければ哺乳類の臼歯同様、咀嚼には便利だと思うぞ。

コリトサウルスが噛み切り型…というのもちょっと腑に落ちないなぁ。ボクにはコリトサウルスを含め、カモハシリュウの顎や歯は、イグアノドン類同様、極めて咀嚼に適した構造をしてるように見えるんだけど…。

あと、角竜の角やフリルの全身骨格に締める割合はかなり大きなものだけど、中が空洞になってるランベオサウルス類のトサカは身体の大きさを考えるとそれほどでもありません。たぶん牛やシカが角を生やすくらいのカルシウム量で充分発達させられるんじゃないかな?
所 十三
2008/05/28 04:02
トサカでふと思いましたが、ディロフォサウルスやランベオサウルスって頭突きはさぞ苦手だったでしょうね。ランベオはあまりそういう機会もなかったとは思いますがディロフォの場合は捕食時、あるいは仲間同士のケンカの際にあの薄いトサカはウイークポイントではなかったのかと数千万年経ってから心配してるわけですがどうだったんでしょうね。
捕食動物にとっては生きてる限り闘争は避けられませんし、腐肉漁るにしても腹腔内に頭突っ込むのにも邪魔になったのではないかと。
それとも一口で飲み込めるくらいの小動物専門だったんでしょうかね?
こういう想像めぐらすと時間忘れます。
K−1
2008/05/28 10:35
とさか、素人の視点で私も気になっていました。
薄いんですよね。
華奢に見えるんです。
鶏みたいに肉質ならわかる気もするんですが、骨なんですよね。
ぺらっぺらですもんね。
折れたらどうしたんでしょう。
ダメージはなかったんでしょうか。
それとも脂肪や肉で覆われていたんでしょうか。
わからん……
ディロフォやクリオロフォのミイラ、出ませんかねえ。
ピカイア
2008/05/28 16:54
>K−1さん

現在のオオトカゲもケンカはたしかコンバット・ダンスといったか儀礼的なもので済ませてしまっているものがいるのでその路線だったのではないでしょうか。また彼らは腕も発達していたので格闘は殴る蹴る主体で噛み付きは最後の止めだったということも考えられます。

ただしやっぱりいつまでもこんなヤワなトサカをもった者は生き延びられなかったのでしょうね。この仲間のとさかはケラトサウルスやカルノタウルスの頃には小さな角程度のものになっており、末期のアベリサウルスの頃にはもうほとんど目立ちません。
古生物大好き
2008/05/28 18:08
>古生物大好きさん

>いつまでもこんなヤワなトサカをもった者は・・・

私もその意見、賛成です。
ただ、ふと思うんですが、ではなぜ、何の必要があってあんな華奢なトサカを発達させたんでしょう?
その辺が疑問です。
足立2号
2008/05/29 00:07
>皆様

トサカの利用方法としてヒクイドリのように密林の枝をかき分けるのに使ったとか、それこそK-1さんがおっしゃる腹腔内に頭を突っ込む時、逆に、空間を広げるために使って呼吸を確保した…なんて説を聞いたことがあります。

でも、ボクとしてはどちらの説も正直な話?ですね。木々をかき分けるのに、あんな物がどれほど役に立つのか疑問ですし、腹腔内に呼吸するための空洞を作るのなら鼻の孔より前方に突き出したトサカが必要になるように思います。

そんな理由作らなくても素直に、鳥のトサカ同様、種や個体の識別、異性に対するアピール…で良いように思えます。

ものすごい牙を持ってるのに、それを見せあうだけで勝敗を決するヒヒの仲間もいるように、トサカの大小や色の鮮やかさを競っていたんじゃないでしょうか?

個人的にはカルノタウルスも名前通り、あの骨質の小さな角の上にでっかいケラチン質の鞘が冠ってると嬉しいんですけどね。(笑)。

所 十三
2008/05/29 04:14
ー続きー
ほら、白亜紀末期に登場したセントロサウルス類のパキリノサウルスが瘤の上にケラチンの角を乗せてたかも知れないって言うじゃないですか?…なら角竜だけじゃなく、トサカ獣脚類も重い骨よりケラチン部分の比率を高めた方が楽…って考えたのかもしれませんよ(笑)。

ところで、華奢にみえる骨質のトサカもケラチンで覆えばけっこう丈夫になります。カメもケラチンの鱗板が無い骨質の甲羅(甲板)化石は、けっこう薄いもんです。ディロフォサウルスのトサカもカメの甲羅くらいの堅さは期待できるんじゃないでしょうか。でもやっぱり頭突きは無理かな。





所 十三
2008/05/29 04:47
>所先生

私も異性へのアピール説が妥当じゃないかと思います。
竹内久美子さんの説によると孔雀などが生存にかかわるほどのハンディを承知で飾りを発達させるのは
「俺はこんなにコストのかかる無駄ができるほど丈夫で健康な強いオスなんだぞ」
というアピールをするためだそうですから、ディロフォサウルスもそうだったのかもしれません。なにやら高級時計や金鎖をひけらかす成金男のような気もしますが(^^; 
まあ、無理な背伸びは長持ちしないという点で、古生物大好きさんの言うとおり、主流から消えていったのでしょうね。
恐竜も人間くさいです。というより、人間が動物くさいってことでしょうかね。
ピカイア
2008/05/29 09:22
>ピカイアさん

いわゆるハンディキャップ理論ですね。肉食恐竜の場合はそれが時を追うにつれて「そんな無駄なことに力を注いでいられる程オレ達の世界は甘くはないんだよ」という論理に敗れていったということなのでしょうかね。
ただしプテラノドンやタペジャラを見た限りでは翼竜の世界ではわざわざハンディを付ける余裕もあったようですね。
そして海生爬虫類には派手なトサカのあるものは見受けられない……やはり頭が浮かずに溺死、という事態につながりかねなかったからでしょうか。

古生物大好き
2008/05/30 18:50
>古生物大好きさん

海生爬虫類でトサカがあったら中空だと浮力がついていいかな、とも思ったんですが潜る時に困りますわな。
魚でも浅瀬でもたもたしている連中は妙なのがいますが回遊魚はみんな見事な流線型。
派手な飾りが鳥類に多いのは、材質が軽い羽であるというのと空を飛ぶというのが、比較的他の制約から自由だからなのでしょうか? 

いずれにしても、飾りが生存のコストと密接な関係があるのは否めませんね。
経済がものをいうのは人間社会だけではないのだなあ(^^;
ピカイア
2008/05/31 16:45
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