ヒトモドキ達について

たまには漫画家のブログらしく作品に関する話題も…と思い、『ユタ』の後半に登場しはじめたヒトモドキ達について、裏設定など出来る範囲でお話しようと思います。




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屋上で咲いたオオヤマレンゲ。中生代から続くモクレンの系譜です。茶花として重宝するので育てています。






彼ら擬人(ヒトモドキ)は今後『D-zoic』という物語の核の一つとも言える存在です。「擬人」の読み方はボクとしては「ぎにん」としたいんですが、「ぎじん」とルビがふられていてとまどっています。時々出版社のコードの関係で思い通りの読み方に出来ないことがあるんですが、この場合もそうだったんでしょうか?「擬人化」という言葉が日本語にあるのでそこに引っかかってしまうのかもしれません。

この出版社や新聞社のコードってけっこう厄介なんですよね。例えば中国古生物学界の重鎮、董枝明先生にしても、中日新聞では中国語読みの「ドン・チミン」、以前お世話になった日経新聞では日本語的に「とう しめい」だったりして子供達が混乱しないかと心配になりました。

いくらティラ「ン」ノサウルスが正確な読み方だといっても、ティラノサウルスはゆずれないという新聞社があって、ティランノサウルス派の先生と喧嘩したとか…(笑)。

この擬人の件は、まだ担当さんに確認してないんですが、もしかしたら単行本ではこっそり替えてもらうかもしれません。






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これまたモクレンの仲間カラタネオガタマの木。神社仏閣によく植えられるオガタマ(招霊)の木に近縁ですが中国原産なので唐種と付きます。これは三田の「ひとはく」に行くついでに寄った京都の宇治に咲いていたものです。








さて話が横道に逸れましたが、この世界のホモ・サピエンスがナノス、ギガス、コモンズに分けられるように、この擬人達(ホミムス)も、小型のサウロピテクス、大型のサウロアントロプス、中型のサウロモス(サウロホモス)そしてヒトとほとんど変わらない姿で生まれて来るエルフォイデスなどに分けてみました。でも、これは決して学名ではありません。彼らを自然界の生物にあてはめれば、全て同じ大母ガイアスから生まれた同属同種の生物のはずですからね。あくまで便宜上、冥王国の三賢人が名付けただけのものです。

わかりやすく言えば、チワワもセントバーナードもブルドッグも姿形や名前(犬種名)は違えど、生物学上はみんな同属同種のCanis familiarisってところでしょうか。でもセントバーナードはけしてチワワを産まない…という点にホミムスとは大きな差異がありますね。

語源はお察しのとおりラテン語です。サウロは「トカゲ」、ピテクスは「猿」、アントロプスは「原人」といったところでしょうか?ホモは「ヒト」、エルフォイデスはちょっとファンタジーらしく「エルフに似たもの」という意味のつもりの造語です。ミムスはもちろん「擬き」ですね。

そういえばボクが高校の頃の教科書にあった「ピテカントロプス・エレクトス」は、ピテク(猿)アントロプス(人)・エレクト(直立)ス…ってことで「直立猿人」なんて憶えたもんですが、コレってもう無効名なんですよね?今じゃ味も素っ気も無い「ホモ・エレクトス」なんて名前になっちゃって…、「直立人」じゃ全然つまんないじゃないですか。かつての「ブロントザウルス」に近い失望感を感じます(笑)。

そうすると、あの「たま」の名曲はどうなっちゃうんでしょうか?今日人類が初めて木星に着いても、ピテカントロプスになる日は近づかないってことに?まぁ最後の「猿になるよぉ~」のくだりが「ホモになるよぉ~」となったら、ある意味、よりシュールな歌詞になるようにも思えますが…。

すみません。今日はヤケに話が脱線しますね。







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以前にもご紹介したかと思いますが、『ユタ』や『D-zoic』の背景にもよく登場する白亜紀後期の北米産モクレンの一種、アルカエアントゥス。福井県立恐竜博物館に展示されている復元模型です。







…で、このヒトモドキ達の中に名前のあるキャラクターもチラホラ出て来てますが、こちらは恐竜を産出する地層の名前を持って来て名付けさせてもらいました。

ランスやヘルクリークは北米の有名なマーストリヒト期(つまり『ユタ』の舞台になってる時代)の地層です。ナノティランヌスの種小名ランケンシスは、ランスエンシス(ランス層のもの)って意味です。

ランスくんの手下のような役目をする女の子(?)サウロピテクス・フェアロイデスのテトリは日本の手取層(白亜紀前期)から…あれ?このキャラの名前は既刊号ではまだ出てなかったっけ?まぁ良いや。隠すほどのことじゃないし(笑)。「妖精みたいな」…という意味を込めて「フェアロイデス」大型のものは「サウロアントロプス・ティタノイデス」とでもしようかと考えてます。タイタン(巨神)みたいなって意味ですね。

新しい登場人物の名前の由来も近いうちに記事にしなくちゃいけませんね。