所十三の「恐竜漫画描いてます」

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help リーダーに追加 RSS T-rex特集 その1

<<   作成日時 : 2007/03/10 09:58   >>

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最近ちょっとマニアックに走りすぎて、このブログを立ち上げた時の「興味の無い人にこそ、知ってもらう、見てもらう。」という精神を忘れかけてるので、この辺で原点に回帰。


より多くの皆さんに楽しんで頂けるように取っ付きやすいネタ…ってコトになると、やっぱ、T-rexでしょう。


ゴジラに「モスゴジ」や「キンゴジ」がいるように、ウルトラマンに「初代」や「新マン」がいるように…(いや、Aタイプ、Bタイプ、Cタイプ…かな?この場合)T-rexにもいろんな標本があっていろんな個性があるってお話から始めます。


まずは、百聞は一見にしかず。ボクの持ってる画像の中からいろんなT-rexの標本を見て下さい。



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これは、T-rexの全身骨格標本として、とても評判の高いBHI-3o33、スタン君です。いや男前ですね。1988年にサウスダコタで、スタン・サクリソンさんによって発見されました。この写真は、95年、その実物化石標本が池袋で初公開された時のもの。全身の70%の化石が出ています。これは全身骨格に付いてる頭骨レプ。そして下が実物化石。

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重くて貴重な頭骨化石は、全身骨格とは別に保存することが普通です。




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これは、LACM23844。ロス・アンジェルスの郡立博物館の標本です。鼻筋が通ってるせいか、なんとなく犬っぽい顔立ちに見えます。いや、あくまで個人的な感覚ですけど…(笑)。




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こちらは、ジャック・ホーナー博士が勤めてるロッキー博物館がオリジナルを所蔵してるMOR555です。全身の46%が残されていました。この頭骨レプは、福井県和泉村のもの。ここから、日本初のティランノサウルス類の前上顎骨歯が発見されています。




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同じロッキー博物館のMOR888。なんか下顎が小さいのが気になる標本ですが、見た感じはすごく大きく感じました。




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これはまた…お歯黒みたいに歯だけ真っ黒ですが、AMNH5027ですよね?1906年、かのバーナム・ブラウン(『ユタ』に登場するドラゴンスレイヤーのバーン・アム・ブロウンの名前は彼からとりました。)が見つけた初めての全身骨格。まぁ、全身骨格といっても、見つかったのは全身の45%程度ですけど。




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さて、これは…?ブラックヒルズ地質学研究所の標本には間違いないんですが…ダフィーだったかな?




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これは1990年に幕張で開かれた『大恐竜博 '90』の時に公開されたT-rexのクリーニングの様子。偶然いらした長谷川善和先生の姿(中央)が見えます。この時クリーニングされてたのが…

こちら。
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マンガンで漆黒に染まった美人。TMP81.6.1ブラック・ビューティーだったんですね。





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そして最後はスーの全身骨格レプで締めましょうか。FMNH PR2081です。



一口にT-rexって言っても、こうやって比べて見ると、なかなか個性あるでしょ?
もちろん化石化の過程で受けた岩盤の圧力等で変形しているせいもありますが、よく見るといくつかのグループに大別できるそうです。

有名なのは、「ガッチリ型」と「華奢型」。骨の太さに違いがあると言います。この他にも分ける方法があって、ティランノサウルス属の中に、レックス種とは別の種をもうけても良いのではないか?と提案している研究者もいるようです。ロバート・バッカーさんも冗談半分に「Tyrannosaurus・X」なんて呼んでたりしますが、例によってほとんど支持されていないようです。


次回、たまには、漫画の話でも…といきますか。


おまけは、今週号の『ユタ』に登場した体長15mにもなる白亜紀後期のワニ。デイノスクスです。
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おどけてるオジさんと比較するとその大きさがわかるかな?…と。

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コメント(12件)

内 容 ニックネーム/日時
2005年の夏、科学博物館にてスーとスタンの骨格を見て感じた「違和感」はかなりのものでした。

今まで見慣れていたのがダイナソアファクトリーにもありジュラシックパーク・インスティテュートツアーにも展示されたスタンなのでスーを見た印象は「あれ?ティランノサウルスってこんなだったっけ?」と言うもの。

鼻づらが長く、面長で骨格が大きくがっしりしているにも関わらずスタンに比べて細く感じた人は他にもいるんじゃないでしょうか?

俺もお嬢と「なんかティランノて感じしないね」と話しながらディロングの骨格に直行しました(実はこっちが目当てでした)。

個人的にはスーよりもスタンのほうが美人に見えます(笑)。

あ、先生そういえば恐竜と言えばティランノサウルス、と言うことですが恐竜を知らないひとでもステゴサウルスは知ってるみたいですよ。トリケラはステゴに人気を取られてるとか何とか…(汗)

ディノスクス、大きいですね。ディノスクスって確かフォボスクスと同じ…なんでしたっけ?ちょっと曖昧な記憶なんですが…。
夜月十五夜
2007/03/11 03:21
こうして並べてみると...
頭骨、細いですね。咬筋周りの幅と厚みはすごいんですが。
この感じは貝類を好む水生カメに見られる巨頭化に似ていると思います。
やはり硬いもの=大型草食恐竜の骨を噛み砕くためでしょうか?
それと、この体形だとやっぱり獲物を足で押さえて食いちぎるのは無理っぽいですね。
歯と顎は引っ張らないと肉をちぎれない構造だから、仲間と引っ張り合うのが一番楽な食事法かもしれませんね。
狩そのものよりこっちのほうが重要な群れの成因だったらちょっと面白いかも?
モルモル
2007/03/11 23:36
>夜月さん
>が恐竜を知らないひとでもステゴサウルスは知ってるみたいですよ。

わかりました。じゃ次はステゴサウルス特集ですね(笑)。でもその前にティランノサウルス類関連をこの際まとめてやってみようかな…と。

>ディノスクスって確かフォボスクスと同じ…

ウチにある本には、そう書いてありました。

>モルモルさん
>仲間と引っ張り合うのが一番楽な食事法かも…

なるほど。面白い話ですね。でも、協力してるってより奪い合いにしか見えなかったでしょうね(笑)。
所 十三
2007/03/12 06:55
ティラノサウルスがゴジラ立ちしていた頃はAMNH5027はやけに骨がブ厚そうで
チョットやソットでは壊れない印象が
ありましたが、最近の標本は内部まで再現して
展示してあるので昔よりチョット弱そうに見えてしまいます(笑)
HIDE
2007/03/13 02:05
倶楽部では失礼しました。こちらでは御無沙汰です。
ディノスクスが登場。中生代ワニが出た事は素直に嬉しいです。こうなると横からのアングルの他、DINO2のリオプレウロドンみたく、あの凶悪な歯並びの見えるアングルを期待します。(ま、そうなると最凶歯並びのサルコスクスの時代でないのが残念といえば残念ですが。)
あ、ワニといえば、食餌行動について、以前見たドキュメンタリーで面白い映像が。
あれはナイルワニがヌーを食す場面でしたが、肉を柔らかくするためか、喰わ得た獲物を何度も水面や、岩肌に叩き付けたり、噛み付いた脚を千切るため、そのまま水中で何度も身体を回転させて引き千切ったりと、ものすごい食餌マナーでした…

「ユタ」については、感想プログを幾つか見てみると、野生竜と使役竜の違い、特に野生竜をもっとという意見もありました。(私は共食い場面に結構満足した所がありますが)
あ、2巻は拝見しました。でも部数が少ないのか近場の本屋にない!
アウラートゥス
2007/03/13 22:13
僕はチラノ(ウチではそうよんでます。)のマニアで、テレビや映画でチラノが出てくるとついうれしくなります。 さて、僕が先生と最初にお話しさせていただいたとき以来、僕はチラノの食生活に関する考えが少し柔軟になりました。結果、チラノは時と場合によってハンターにもスカベンジャーにもなった、という答えに行き着いたのです。(続く)
足立瑛彦
2007/07/28 12:25
(前回の続きです)まず、チラノがスカヴェンジャーである理由ですが、10種類ほど存在するティラノサウルス科恐竜のなかでも、とくに、チラノ、ダス、タルボの3種は大柄骨太で、他の肉食恐竜よりも顎の筋肉が発達しています。(例外的にトルヴォサウルスも顎の筋肉は発達していますが・・・。)これは、明らかに、カルシウムを大量に摂取するために発達したものではないか、とかんがえます。先生もおっしゃるとおり、骨は肉よりも栄養価が高い食物ですから。(また、次回に続く。)
足立瑛彦
2007/09/23 18:38
しかし、チラノがハンターであった理由も(僕なりに)あります。チラノが生息していた時代、地域の動物相を考えると、角やフリルで武装したトリケラトプスや鎧をまとったアンキロサウルス、大型植物食恐竜のアラモサウルスなど、捕食者から身を守るために特殊化した生物が多く見られます。角竜の角やフリルはもちろん異性や敵に対するアピールの役割も果たしていたでしょう。しかしやはり護衛のためにその角を使った可能性も大いにあります。これらの恐竜がここまで特殊化した理由の1つには肉食恐竜の脅威があったからと考えるべきです。
足立瑛彦
2007/10/06 09:18
もしチラノが死体をあさり獲物を強奪するだけで生きていたとすれば、これらの恐竜の武装は何と説明すればよいのでしょうか。僕には説明がつきません。
 また、チラノがはたして死体だけであの巨体を養えたようには見えません。病気か何かで恐竜がばたばた死んでいくとしても、病気ならば何万年かすれば免疫ができますから、みな死んでいくなどということはありません。だからチラノは生きるためにスカヴェンジャーのみならずハンターにならざるを得なかったのではないでしょうか。 
 さらに、チラノは足が遅いから狩には不向きであると先生は書いていらっしゃいましたが、たとえ足がおそくとも、体力がなくて群れからはぐれた個体を狩ればいいのですから、別にスピードが要求されるわけではありません。
 最後に、よく言われていることですが現在の生物で、ハンターあるいはスカヴェンジャーに特殊化した生き物はいないということです。以上から、僕はチラノはハンターでもあり、スカヴェンジャーでもあったと考えますが、いかがでしょう?
足立瑛彦
2007/10/06 09:54
>足立君

『DINO2』の第一話を読んでくれるとわかるんだけど、ボクのT-rexも体の軽い亜生体のうちは狩りをしてます。『ユタ』に至っては成体までもが人間を襲って食べてますし(笑)。

マーストリヒト期の北米には、ナノティランヌスやT-rexの亜生体のような植物食恐竜の武装化を促す天敵はたくさん居たと思っています。

ただ、動物学者の研究によると、白亜紀末の北米に、もしアフリカの自然保護区程度の数の植物食恐竜がいさえすれば、充分T-rexが生きて行けるくらいの量の屍体は転がっていた筈だということです。

つまり、ハンターになる必要がないどころか強奪者になる必要もなかったというのです。

でもスーやスタンの頭骨には同じT-rexの攻撃によるものと思われる怪我の痕が残っていますから、強奪はあったんじゃないかとボクは思っています。(つづく)
所 十三
2007/10/06 10:22
それからボクは、T-rexは足が遅いから狩りをしなかった…と言ってるんじゃなくて、転んだら大ケガするT-rexの成体はあまりスピードを出さなかったんじゃないかな?と思ってるんです。

それから、よく言われてるからって、現在の動物と恐竜を単純に比較するのは危険だよ。現在、足の遅いハンターはどれくらいいるの?…とか前足が短くて体重の重い二本足のハンターは?…とか訊かれても答えに困るでしょう?

「T-rexはハンターでもあり、スカベンジャーでもある」という結論は同意するけど、その答えを導き出す方法は、ちょっと強引かもしれないね。

あと、マニアというなら「チラノ」じゃなくて、正確に「ティランノサウルス」もしくは「テュランノサウルス」って呼んだほうが良いかな(笑)。
所 十三
2007/10/06 10:46
書き忘れたけど、T-rex、タルボサウルス、ダスプレトサウルスなどの歯や顎の筋肉が骨を砕くように進化したのは、カルシウムを摂取するためじゃなくて、栄養価の高い骨髄を食べるためだと思われます。

同じ重さなら肉より骨の方が栄養価が高い…と言われているのはこの骨髄があるからです。

他の肉食恐竜には食べる事が出来ない骨髄が手に入れば、危険な狩りの回数も減らせる…だからこそ、狩りには不向きな体の巨大化も可能になったのかもしれません。
所 十三
2007/10/06 11:03

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