所十三の「恐竜漫画描いてます」

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help リーダーに追加 RSS すっぽん料理の「田吾作」でスッポン観察

<<   作成日時 : 2007/12/06 10:25   >>

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今週号の『ユタ』で巨大スッポンを描くため、作画の合間を縫ってすっぽん料理のお店に行って参りました。取材だからこそ出来る贅沢ですね。

向った先は渋谷区富ヶ谷の「すっぽん料理 田吾作」。各界の著名人も訪れる、スッポン好きな方には有名なお店みたいです。




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こちらが今回、その身を挺して協力してくれたスッポン君。





ボクにとっては運が良いことに、珍しくお店が空いていたこともあって、大将の井上さん全面協力のもと、密度の濃い取材ができました。






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先ずは、噛み付いたら離さないというスッポンパワーをご披露。




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裏返しても、長い頚を使ってあっという間に体勢を戻します。けっこう可愛い姿にチーフアシが「食べるのが辛くなる」と暗い顔。その死を無駄にしないよう作画に頑張りましょう!





そして数分後…






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美味しい唐揚げに変身。これがニンニクが効いててバカ美味!中生代の味 ギンナンも翡翠色の彩りを添えてます。





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そして、いよいよメインの丸鍋。





こちらも全く臭みがありません。そしてなにより彩りがきれい。頭や手足を入れないのは、「爬虫類の肉」ということに抵抗のある方への配慮のようです。

でも作品の性格上、頭の骨が入ってない鍋を描くわけにはいきません。特別にお願いして、お店では出さない頭や手足を別に頂くことができました。

特に頭は、大将が気を利かせてくれて殆ど頭骨の状態、ここでチーフから「目の後ろの穴は耳ですか?」との問い。あまり考えずに「あぁ、それは恐竜とかにもある顎の筋肉が通る穴(後眼窩窓)…」と言いかけて「いや、そんなワケ無い!」カメの仲間は、長い間無弓類とされてたように側頭窓は無いはずです。よく見たら穴の真ん中に針のような骨が…





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これって、もしかして耳小骨?…というワケでどうやら、やっぱり耳の穴のようですね。





さて、いくら美味しいからといって、本来の目的を忘れちゃいけません。なるべくきれいに骨を残すよう、丁寧に食べなくちゃ!包丁で切断されてる部分も多いし、あまりの美味しさにうっかり食べちゃった骨もあるので、標本にするってわけにはいきませんが、いろいろ努力の結果……




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…と、ここまでクリーニングすることができました。けっこう頑張ったでしょ?





骨にこびりついた肉や腱は、ポリデントに一晩浸けて柔らかくしてから取ったんですが、甲羅と、癒合した脊椎の隙間に詰まった肉片がなかなか取れず苦労しました。

大失敗したのが…




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これ…。手足の指の骨を一本ずつ、かなり丁寧にクリーニングして並べて置いたんですが、ちょっとした不注意で床にぶちまけてしまい、どの骨がどの指やら全くわからなくなっちゃいました(涙)。





でも見れば見る程、一本一本の骨が奇麗な形してて…。それにしても、さすが同じ爬虫類(しかも近縁)だけあって、まるで恐竜の骨のミニチュアみたいですよね?






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爪の一本を拡大しました。末節骨に被さった爪(透明な部分)の長さがわかって、恐竜の爪の長さを考える時の参考になります。





よく「爪の化石」なんて表現される末節骨が本当は「爪」ではなく、あくまで「指先の骨」の化石だということがよくわかります。

もちろん、小さなスッポンの爪と末節骨の比率が、そのまま大型恐竜にあてはまるわけではありませんが、骨格標本の末節骨よりは、かなり長く描いても良さそうです。

料理の話がメインになってしまって巨大スッポンの話ができませんでしたね(笑)。では次回は、白亜紀末にT-rexと暮らしていた大型スッポンの話を…なるべく早く!



ちなみに「すっぽん料理 田吾作」の住所は、渋谷区 富ヶ谷2−12−15 井上ビル
電話番号が、03−3485−0988となっております。ちょっと懐に余裕のある方には、お薦めです!

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驚いた

コメント(11件)

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なんだか生前の姿と骨になった姿を見るとなんとも言えない悲哀が・・
でも本当はこうやって命をいただいてるんだということを感謝しつつ生きていかないといけないんでしょうね。
お店に行けば肉になって売ってるのが当たり前になってしまってるので。

やはりこれは組み立てて標本化するのでしょうか?
脚の骨が足りないようですがそこがつい食べてしまった部分ですか?
それと意外と脳室が大きいんですねスッポン君。
爪と中の骨の長さの差は興味深いです。
クリーニングお疲れさまでした。

いよいよ明日発売の6巻が楽しみです。
K−1
2007/12/06 11:25
爪、イイですね!
側面でなく、下側からの画像(ですよね)なのが
さらに嬉しいです。

オフラホマの博物館のバックヤードに
お邪魔したときに、研究者の方が
アロサウルスの末節骨を見せながら
「生きていた時は、さらにこれくらい爪が長かった
 んだよ」と示したあたりと、ほぼ似た感じです。
ふらぎ
2007/12/06 12:34
きれいになりましたねえ。
ここまでしてもらったらスッポン君も成仏できたことでしょう。(そんなの関係ねえ!っていうかな?)

>よく「爪の化石」なんて表現される末節骨が本当は「爪」ではなく、あくまで「指先の骨」の化石だということがよくわかります。

そうなんですね。
今「目からうろこ」でした。何となくそのまま爪!みたいに思い込んでましたので。末節骨という意味がすとんと入った感じです。

6巻楽しみにしてます。

ピカイア
2007/12/06 13:53
ユタのスッポン料理には笑ってしまいました。
あんだけ大きいと大味かも?と思ったけど
料理人の腕しだいなんですね。
KOW
2007/12/06 15:21
取材の仕事にオイシイ役得ですね。私の知り合いにイカやイセエビの神経を調べている人がいて、同じような役得があったようです。

中手骨は恐竜そっくりですね。沖縄ではテビチ(豚足)をよく食べますが、豚にも似た骨があります。ただ曲がらない関節もあって、そこは関節面に十文字の盛り上がりのある面白い形をしています。

「かしわ」や「鉄砲」と同様、「丸鍋」は関西のいいかたと思っていましたが、いまは東京でもそういうんですね。それともお店が関西系なのかな?
kurt
2007/12/06 17:08
耳の中にある骨は耳小骨のひとつの「アブミ骨」で、爬虫類では「耳小柱:ジショウチュウ」と呼んだりしてますね。
維都夜潮
2007/12/06 17:19
ざっと見たところ足りないのは...
尻尾 骨盤右半分 後肢が片方(これも右側?) あと肩帯が両方、ですか?
組み立てて飾るには厳しいかもしれませんが標本としては結構いけますよ。
昔拾ったスッポンの死体を骨格標本にしようとして失敗したことがあるんで、これだけあればうらやましくあります。
モルモル
2007/12/06 22:37
つい先日、亀先生の所へお邪魔して ひめ亀の頭骨を見せてもらいました。亀類の頭骨も魅力的な造形をしていて、そそられます。
横山
2007/12/07 00:04
>K-1さん
>組み立てて標本化するのでしょうか?

残念ながら部品の欠如と指骨バラバラ事件によって標本化は不可能ですね(笑)。

足の骨や肩甲骨などは間違って食べれるサイズじゃないので、調理段階で板前さんに処分されたんだと思います。

脳函、たしかに恐竜と比べるとずいぶん大きいように思いました。



>ふらぎさん

参考にして頂けたら幸いです。孔子鳥の爪付き末節骨の写真もあったかと思うので、今度時間があったら画像貼りましょうかね。
所 十三
2007/12/07 07:53
>ピカイアさん

実はそうなんですよ。爪の化石なんか滅多に見つからないんです。皮膚や羽毛の印象化石が残るくらい保存状態が良い標本だと確認できることがあります。


>KOWさん

田吾作の大将も「たぶん大味だろうね」とおっしゃってました。

でも、ナノス秘伝のスパイスや調理法がきっとあるんですよ(笑)。


>kurt先生

役得といっても、所企画の必要経費になるだけで、懐痛めるのは同じなんですけどね。

さすがに秋田書店さんにお願いする勇気はありませんでした(笑)。


>維都先生

ありがとうございます。写真の下顎の下にひとまとめにしてあるのが、先日お話した舌骨(?)です。
所 十三
2007/12/07 08:10
>モルモルさん

カメの骨は恐竜とはかなり違う形のものもあって、バラバラになるとちょっとボクの知識では判断つきかねるんですが、足の骨だけ見ても、かなり足りないことだけはわかります。

でもたぶん、バラバラになった指の骨も含め、大事にとっておくことになるでしょう(笑)。

昨日も掃除してたら、ぶちまけた指骨の一部(末節骨と中手骨?)を拾いました。小さく軽いものなのでかなり広範囲に散らばってしまったようです。掃除機の中に入っちゃったものもたくさんあるでしょうね(涙)。


>横山さん

是非、2008春の新作コレクションに加えて下さい!カッコイイですよカメの頭骨。ウチのチーフも「これだけで空飛びそうですよね?」なんて言ってました(笑)。

頸椎もつなげて、ちゃんとS字に曲がるようにして……冗談です…いや、半分ホンキかな(笑)。良かったら、お貸ししますよ。
所 十三
2007/12/07 08:29

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